さかなノート

いろいろ

ウイスキーとビルエヴァンス

ウイスキーしか命を救えない時がある。

比喩でもなんでもなく、私の経験に基づく事実だ。

 

どうしようもない気分になる時がある。

ここから落ちたら死ぬんだよな、そしたら誰にも迷惑をかけなくてすむようになる、そう考える時がある。

 

そんな時、私はビルエヴァンスを聞きながら一杯のウイスキーを飲むほかないのである。

本当に死がすぐそこにあるような気持の時である。

 

夜、誰にも迷惑をかけられない時、もう私にはビルエヴァンスしかないのだ。

彼は麻薬で死んだ。

ほとんど自殺と言っていいのだろう。

そんな彼しか、私のことを救えない時がある。